地域と共に技術研鑽 〜合気道奥州道場 新拠点が完成〜

 

【奥州】

合気道奥州道場(菅原美喜子道場長)が欧州市前沢白山字水ノ口地内に建設を進めていた新道場が完成し、お披露目会が2日に現地で行われた。

道場生や関係者、近隣地区民らが出席して少年部の稽古、道場長の演武などが行われ、道場生の研鑽(けんさん)とともに地域とつながる拠点の誕生を喜び合った。

同道場は2005年4月に同市前沢で教室を開設し、その後一関市、奥州市江刺にそれぞれ教室を設け、3教室合わせて一般部40人、少年部(中学生以下)40人の道場生が学んでいる。

公共施設などで開設していたため、自前の道場を持ちたいと考えていたことに加え、菅原道場長=同市前沢白山=が地元活性化へ、地域の人たちが集う場所を作りたいとの思いを持っていたことから、自宅敷地内に奥州市2教室を一本化する新拠点の準備を進めてきた。

県内外の合気道関係者から寄付金協力を得て、17年5月から道場生らが協力して作業を進め、今年からは本格的な建設工事に着手し、木造平屋建て、敷地面積約100平方メートルの道場を整備。

併せて、自宅内の旧店舗部分を交流スペースとした。

2日は神事で道場の安全を祈願。

保護者や地区民が見守る中、3道場の少年部道場生29人が熱のこもった稽古を行ったほか、菅原道場長の演武が披露され、会場から拍手が湧き上がった。

菅原道場長は「亡き父母に感謝し、すべての皆さんにお礼申し上げる。道場を持てることは幸せ。地域の方々と一緒に歩んでいきたい」と語っていた。

新道場での通常の稽古は4日から始まり、週3日(月・水・土曜)実施。

9日は道場開きとして、午後2時から菅原道場長の師匠で現役唯一の九段である多田宏師範(89)=東京都=による演武、講習会を催す。

この他、10日は多田宏師範による第13回特別講習会を午前10時から午後1時まで同市水沢の水沢武道館で開く。